コンサルあるある① 先輩や上司に尊敬の念を抱いたとき

どの業界においても、そこで働く方々にとっては日常茶飯事だけれど、初めて見る方々が戸惑う場面は幾つもあります。新卒で入社した社員はもちろん、他業界から中途入社した社員も、この業界でやっていけるのか?と不安になることがあるでしょう。

本シリーズ「コンサルあるある」では、コンサルティング会社で働く方々に実体験エピソードを伺いながら、話の中に隠れている「あるある」も一緒に紹介します。
※プライバシー保護のため一部内容を変えております。

<第1回>
– 先輩や上司に尊敬の念を抱いたときのお話を聞かせてください。

ケース1
お話を伺った方:Hさん(総合系コンサルティング会社/30代/女性)

コンサルティング会社に転職する前、年功序列で昇進することが当たり前の企業に勤めていた私は、会社という組織に属していれば成果を出せなくても給与が保障されるものだと考えていました。
そんな甘い考えを見抜いたのか、転職してすぐのプロジェクトで、チームを組んだ上司が「各個人が個人事業主だと思って仕事をしなさい」と指導してくれました。
個人の能力を見られているという緊張感を持ち、どのような仕事にも妥協することなく取り組むようになったきっかけです。
その上司には感謝していますし、個人のスキルアップや高いパフォーマンスが最終的にチームの利益につながるという教えは、私の社会人としての考え方を一変させてくれました。

– プロジェクトメンバーの人選は、案件内容に応じて候補者のスキルや経験を見ながら行われます。そのような経緯からも「チーム戦でありながら各個人に高い戦闘力が求められる」ことは、コンサルタントお馴染みのあるあるでしょう。

ケース2
お話を伺った方:Kさん(事業再生系コンサルティング会社/40代/女性)

旅館のコンサルティングを行った際、旅館スタッフの警戒心を取り除くために、先輩が積極的に現場に入りコミュニケーションをとる姿を見て、仕事の仕方を教わりました。
特に警戒心が強いベテランスタッフと一緒に仕事をすることで、自分を知ってもらい、相手を知ろうとしているようでした。
先輩の役割は私たち後輩への指示出しだったので、頻繁に現場に入らなくても良いはずなのに、クライアントに提案しやすい環境を自らつくる姿勢が印象的で尊敬しています。

– クライアントとのコミュニケーションは、上司を見て学ぶことが多いですよね。「クライアントの現場スタッフに警戒される」という状況も、大企業の本社と支社など、クライアント側のプロジェクト責任者と業務担当者が異なる場合によく見られるあるあるです。

ケース3
お話を伺った方:Mさん(IT系コンサルティング会社/20代/男性)
 
プロジェクトチームのユーモアがある上司との会話が楽しくて、仕事中や仕事終わりに進んで報告に行くようになったことがありました。
雑談の中で作業に関してちょっと気になることを話したら、軽いノリで「確認してみようか」ということになり、ミス防止に繋がるということが何度もありました。
円滑な人間関係がリスク回避につながることを実感し、面白いマネージャーとしか思っていなかった上司を今ではとても尊敬しています。

– 人間関係が良いプロジェクトは、些細なこともチーム内で共有されやすく、早期にリスクに気付きやすいのではないでしょうか。「ただの面白い先輩と思いきや実は優秀」ということも、チームの雰囲気づくりに優れていると考えれば、納得のあるあるです。