本シリーズ「仕事とライフイベント」では、仕事とプライベートの両立など、悩みながら人生の選択をするビジネスパーソンからお話を伺い、毎回読み切り形式でお届けします。
※プライバシー保護のため一部内容を変えております。
<第5回>
お話を伺った方:Mさん(音楽関係事務/30代/女性)
テーマ:結婚・離婚
– 印象に残っている出来事を教えてください。
付き合っていた彼に海外転勤の話が舞い込み、「ついてきてほしい」とプロポーズされました。
OKして会社を辞めるつもりでしたが、海外転勤の話が立ち消えになり、結婚の話だけが進んでいき……。
交際期間が短い上に激しい喧嘩も多い二人だったので、うまく行くか不安な気持ちを抱えていたのですが、そのまま結婚式当日を迎えました。
不安は的中してしまい、モラハラや浮気も発覚し、結婚生活は3年で終わりました。
– 当時のお気持ちと、どのように対応したか教えてください。
夫のことを相談すると、親からも友人からも今すぐ別れたほうが良いとアドバイスされました。
それでも、自分で選んだ人でしたし、財布ひとつ持って飛び出すくらいの限界が来るまでは頑張ろうと思っていました。
モラハラ的対応や暴力を受けると無気力になり、土日は起き上がれず寝て過ごしていましたが、夫が優しい時もある……。
DV夫と別れられない女性たちの気持ちが分かるようになりました。
– 当時を振り返って、現在のお気持ちを教えてください。
私自身にも至らないところはありましたし、離婚の非は10:0ということはないと思います。
ただ、離婚後に彼の新しい彼女のご両親が相談に訪ねてきたり、再婚した彼の家庭に関して警察から連絡が来たりしたので、かなり問題のある人だったのだなと改めて感じました。
結婚も離婚も悩むことが多かったですが、私は何かを「した後悔」と「しなかった後悔」なら前者を選びたいので、過去に戻ったとしても同じ選択をすると思います。
– 当時、周囲の方々はどのような反応でしたか。
「夜中でもいつでも迎えに行くから」と親身になってくれた友人や、「いつでも帰ってきて良い」と言ってくれた両親の存在は大きかったです。
結婚後も仕事を続けていて経済的不安がなかったので離婚しましたが、専業主婦で子どもがいたら、決断にもっと時間がかかったと思います。
職場で離婚経験者が珍しくないこともあり、上司や同僚は理解がありました。
– ポジティブな感情もネガティブな感情もご自身が経験されたものとして、曖昧にせず表現していらっしゃる様子が印象的でした。ありがとうございました。