11月になり、いよいよ年末が近づいてきました。
本シリーズ「仕事とライフイベント」では、仕事とプライベートの両立など、悩みながら人生の選択をするビジネスパーソンからお話を伺い、毎回読み切り形式でお届けします。
※プライバシー保護のため一部内容を変えております。
<第15回>
お話を伺った方:Tさん(治験コーディネーター/30代/女性)
テーマ:結婚
– 印象に残っている出来事を教えてください。
半年後に結婚式を予定していたときのことです。
所属部署の一人ひとりに入籍の報告をして、結婚式の日取りと出席してもらいたいことも伝えていました。
けれども入籍から2ヶ月後に他部署への異動が決まり、異動先の方々を招待した方が良いのか、とても悩みました。
新旧どちらの部署でも私が1番後輩だったので全員が先輩ですし、どのように線引きすべきか……。
新しい部署にまだ馴染めていなかったこともあり、余計に困りました。
– 当時のお気持ちと、どのように対応したか教えてください。
結局、異動元と異動先の上司にそれぞれ相談して、元の部署で招待する予定だった方々と、異動先の役職者に絞って招待することにしました。
その際、招待しない先輩方には少しお話をして、不快な思いをさせないように配慮したつもりですが……。
気を遣いすぎて本当に疲れました。
特に私の職場は婚活中の方が多く、相談という体で話をしても嫌味だと捉えられないか不安で……。
そのように誤解されることが怖くて、慎重に言葉を選びながら話をしました。
– 当時を振り返って、現在のお気持ちを教えてください。
実は、コロナの流行を受けて延び延びになった結果、職場の方を呼ぶこと自体、辞めてしまいました。
一度目の延期の後、緊急事態宣言と妊娠発覚でさらに延期。
出産後に挙げようとも思いましたが、そうなると育休中だし、コロナもまだ収まる気配がないし……。
式の延期が決まったとき、招待予定だった方には失礼のないように一人ずつお話をしに行ったのですが、とても手間がかかって大変でした。
苦労して招待客を決めたのに、こうなるなら最初から職場の方は呼ばないことにしていれば良かったな、と思います。
正直に言ってしまうと、当時は面倒なことが多かった印象です。
– 当時、周囲の方々はどのような反応でしたか。
異動元と異動先の上司は快く相談にのってくれました。
ただ、上司に結婚式の日程を話したとき、既に異動の話が出ていたのではないですかね……。
正式決定まで言えなかったのかもしれませんが、異動の可能性があるということだけでも早めに教えてもらえていたら、あんなに悩まずに済んだのに……とは思ってしまいます。
所属部署では式を挙げた方が少なくて難しかったのですが、他の方の経験談を聞くことができれば、参考にできてもっと楽だったかもしれません。
– 結婚、異動と公私ともにイベントが続き、ご自身の環境が大きく変化する中で、周りの方々にとても気を遣って式の準備を進めていらっしゃったことが伝わってきました。お話を聞かせていただき、ありがとうございました。