新年度が始まって1ヶ月が経ちました。
環境が変化した方々は、新しい生活に慣れてきた頃でしょうか。
本シリーズ「海外在住者のカウンセリング経験談」では、日本よりも心理カウンセリングが身近な欧米でのカウンセリング利用経験がある方にお話を伺い、毎回読み切り形式でお届けします。
※プライバシー保護のため一部内容を変えております。
<第5回>
お話を伺った方:Cさん 飲食業/20代/女性(カウンセリング利用時)
– カウンセリングを受けようと思った理由について、差し支えない範囲で教えてください。
社会人2年目くらいの頃、仕事や私生活での悩みが増えて生活に支障が出てしまい、症状を改善したくて現地のカウンセリングルームを探しました。
現地で社会人として生活していたので、働けなくなってビザの更新に影響することは避けたい、という思いでした。
– 友人など周囲のカウンセリングに対する考え方はどのようなものでしたか。ご自身の印象や主観で構いません。
欧米ではカウンセリングを受けることは一般的ですし、誰でも行く場所なので、ニュージーランド人のパートナーを含めて反対した人はいませんでした。
むしろ、私が悩んでいることを知っていた友人たちは、「カウンセリングが助けになれば良いね!」という感じで支えてくれました。
日本にいる家族もカウンセリングへの偏見がなかったので、話しても反対されませんでしたね。
– カウンセリングを利用するにあたり、気になったことや障害になったことがあれば教えてください。
ニュージーランドではカウンセリングに限らず、夜間にサービスを提供しているお店や機関が少ないので、日中に仕事をしている場合は勤務時間外に通えるところを探す必要があります。
私は18時以降に通える条件で探していたのですが、その中でも評判が良いところを見つけるまでが少し大変でした。
ほかにも、当時ニュージーランドでの生活が4~5年目に入り、言語の問題がなかったので現地のカウンセラーを探すことができましたが、渡航して間もない時期だったらそうはいかなかったと思います。
最初から英語でカウンセリングを受けることは難しかったと思うので、通訳サービスがあるカウンセリングルームに限られるなど、選択肢が狭まっていたかもしれません。
– カウンセラーの対応はいかがでしたか。
私の悩みの原因やトラウマなどは日本での学生時代に起こったことなので、教育や文化が異なるニュージーランド人のカウンセラーにとって、理解しにくいこともあったと思います。
でも、担当カウンセラーが真剣に聞いてくれて、文化の違いなどを踏まえて私の気持ちを理解しようとしてくれたことは、とても良かったです。
– 現在、心理カウンセリングに対して持っているイメージを教えてください。
知人や友人に悩みを相談すると逆に嫌な思いをしてしまう場合もありますが、心理カウンセリングは専門家に料金を払って、個人の意見や偏見などがない状態で話を聞いてもらえますよね。
精神的に安らぐための手助けをしてもらえるところだと考えています。
– カウンセリングルームはどのように選びますか。
その土地でのカウンセリング利用経験がある人が身近にいれば、カウンセラーを紹介してもらいます。
誰もいない場合はインターネットで口コミを検索します。
– 海外でカウンセリングを受ける場合、言語や営業時間、カウンセラーが慣れ親しんでいる文化などの面で日本とは勝手が違うので、ご自身に合うカウンセラーを見つけるまで苦労することも多いですね。お話を聞かせていただき、ありがとうございました。