コンサルあるある⑥ コンサル経験があって良かったと感じるとき

年末が近づき、朝晩の冷え込みが強まってきました。

国内では都道府県をまたぐ移動制限が緩和され、年末年始に久しぶりの帰省を計画されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

本シリーズ「コンサルあるある」では、コンサルティング会社で働く方々に実体験エピソードを伺いながら、話の中に隠れている「あるある」も一緒に紹介します。

※プライバシー保護のため一部内容を変えております。

 

<第6回>

– コンサルタントとしての経験があって良かったと感じることを聞かせてください。

 

【ケース1】

お話を伺った方:Hさん(戦略系コンサルティング会社/30代/男性)

 

社外で初対面の相手との会話をスムーズに始められたときは、コンサル経験が活きているな、と思うことが多いです。

コンサルティング業務の性質上、様々な業界や企業の仕事内容を知る機会に恵まれているので、初めて会話する場合でも相手の仕事に関する話題を膨らませることができます。

元々、他人とのコミュニケーションを苦としない性格ということもあると思いますが、比較的短い時間で話を深められることは特技と言えそうです。

プロジェクトではクライアントはもちろん、関連会社などステークホルダーに納得してもらわないと前に進めない……という場面がよくありますよね。

そこで必要になる根回しをする上でも、知り合って間もない相手とのコミュニケーション能力は重要だと思います。

 

– プロジェクトごとに社内外の関係者が変わる仕事ですから、一度の面談や会議で相手に良い印象を与えることや、短期間で信頼関係を築くことは重要です。クライアントがコンサルタントを信用できなければ、社内の問題や立場上の悩みごとを話してくれるとは思えませんよね。そのような事情からも、優秀なコンサルタントにはコミュニケーション能力が高い人が多いです。もちろん、知識や経験に基づく会話ができるからこそ、ではありますね。

 

【ケース2】

お話を伺った方:Kさん(元・総合系コンサルティング会社/40代/女性)

 

他業種に応用できる問題解決スキルはコンサルタントを辞めた今でも役立っているので、鍛えられて良かったと思います。

私はコンサルティング会社を退職してEC事業などに関わり、現在は店舗運営を行っています。

今も業種を超えて、店舗のオペレーションマニュアルや業務プロセスの改善について相談されることが多いのですが、問題解決はどこでも活かせるスキルだと感じますね。

私生活でも、規則正しい生活をするための時間管理を家族で話し合うときなど、コンサルティング経験が活かされる場面はあります。

普段から問題を見つけたら原因を考え、対策を検討して実行することが身についていると思います。

 

– 仕事中に限らず、外出先の店舗や施設でもオペレーションが気になって、体制や業務プロセスをどのように変えれば良くなるか考え始める……という行動は、コンサルタントなら心当たりがあるのではないでしょうか。困ったときや不便に感じたとき、とっさに「どうすれば解決するか」を考えるようになるのは、日頃から問題解決に当たっているからかもしれません。

 

【ケース3】

お話を伺った方:Nさん(IT系コンサルティング会社/30代/男性)

 

仕事でも日常生活でも段取り力が向上しました。

コンサルティングでは物事を論理的に考えて、クライアントにとってベストだと思う提案をしますが、段取りを整えた上で効率的に動くことが重要ですよね。

そのことをプライベートでも意識しているせいか、冬によく食べる鍋などの料理と配膳がとても上手になったと家族から褒められるようになりました。

旬の食材を用意することから始まり、どの食材や調味料を先に鍋に入れるかの段取り、嗜好やペースに合わせて誰に何を取り分けるかの気配りなど、料理とコンサルタントは共通する部分があると実感しています。

 

– なるべく無駄な作業をしない、手戻りが発生しないようにする、といったことは、コンサルタントなら若手の頃から何度も言われることでしょう。余裕があるとはいえないスケジュールのプロジェクトも少なくない中、段取りが悪ければスケジュール遅延や品質低下を招いてしまいます。アウトプットの質、スピードともに求められる環境で働いていれば、常に効率よく動こうとすることは自然なことかもしれませんね。